「旦那さん」ではなく何と呼ぶ?自分や話す相手の夫の呼び方を調査!

自分の夫のこと、みんなはどう呼んでいるの?女性が人前で自分の配偶者のことを話すとき、「旦那さん」「旦那」「夫」「主人」など呼び方はいろいろあります。友人同士や目上の人など、話している相手との関係性によっても呼び方は変わります。また、会話をしている相手の配偶者のことは何と呼んでいるのか?など、パートナーの呼び方について調査したアンケート結果をご紹介します。さらに、呼び方で困るときの対処法や相手に失礼にならない呼び方を日本サービスマナー協会認定マナー講師の江頭美鈴さんに教えていただきました。

女性は人前で自分の配偶者を何と呼ぶ?



女性は人前で自分の配偶者を何と呼ぶ?

20〜30代の女性に、自分の配偶者の呼び方についてアンケートを実施。話している相手との関係によって呼び方が変わる場合も多いので、相手との関係ごとに調査しました。

【関係別】自分のパートナーの呼び方ランキング


親戚の前での男性パートナーの呼び方
1位 下の名前+さん(40.4%)
2位 主人(9.1%)
3位 旦那さん(8.1%)
3位 夫(8.1%)
5位 旦那(6.1%)
6位 子どもの名前+パパorお父さん(3.0%)
7位 旦那さま(1.0%)

親戚の前での呼び方1位は「下の名前+さん」。「その他」の回答では、「名前を呼び捨て」「名前+くん」「あだ名」など、名前から派生する呼び方が多く見られました。

目上の人の前での男性パートナーの呼び方
1位 主人(38.4%)
2位 夫(25.3%)
3位 旦那(12.1%)
4位 旦那さん(6.1%)
4位 下の名前+さん(6.1%)
6位 旦那さま(3.0%)
7位 子どもの名前+パパorお父さん(2.0%)

職場で上司や先輩と話しているときなど、目上の人の前では「主人」という呼び方が1位です。次いで「夫」が2位、「旦那」が3位となっています。

「その他」の回答では、「パートナー」といった呼び方をする人もいました。目上の人の前では少しかしこまった言い方が主流です。

ママ友の前での男性パートナーの呼び方
1位 旦那(32.3%)
2位 子どもの名前+パパorお父さん(12.1%)
3位 夫(11.1%)
4位 下の名前+さん(9.1%)
5位 旦那さん(7.1%)
6位 旦那さま(3.0%)
6位 主人(3.0%)

ママ友同士になると「旦那」という呼び方が飛び抜けて多く、1位です。「その他」の回答では、「名前を呼び捨て」「パパ」「あだ名」などがあり、自然体の呼び方が多く見られます。

独身時代からの友達の前での男性パートナーの呼び方
1位 旦那(30.0%)
2位 下の名前+さん(14.1%)
3位 夫(10.1%)
4位 旦那さん(4.0%)
5位 旦那さま(3.0%)
5位 主人(3.0%)
5位 子どもの名前+パパorお父さん(3.0%)

こちらも1位は「旦那」ですが、他の話し相手と比べて「その他」の呼び方が多く、回答には「名前を呼び捨て」「名前+くん」「あだ名」「名字」などがあり、独身時代の呼び方で呼ぶ人が多いようです。


話している相手の配偶者の呼び方は?



話している相手の配偶者の呼び方は?

アンケートでは、会話をしている相手(女性)の配偶者を何と呼ぶかについても聞いてみました。

【関係別】相手のパートナーの呼び方ランキング


関係ごとの呼び方は以下の結果になりました。

相手が親戚の場合
1位 下の名前+さん(26.5%)
2位 旦那さん(24.5%)
3位 ご主人(8.6%)
4位 子どもの名前+パパorお父さん(6.0%)
5位 旦那さま(4.6%)

親戚同士では1位が「下の名前+さん」で2位が「旦那さん」です。しかし、「わからない」という回答が多かったのも特徴。結婚によって親戚関係になった人などは、親しくなるまで呼び方に迷ってしまうのかもしれませんね。

相手が目上の人の場合
1位 ご主人(33.1%)
2位 旦那さん(17.9%)
3位 旦那さま(15.9%)
4位 下の名前+さん(6.6%)
5位 子どもの名前+パパorお父さん(4.6%)

相手が目上の人の場合は「ご主人」が断トツ1位で、2位に「旦那さん」、3位に「旦那さま」が続きます。名前やパパを付けて呼ぶ人はとても少なくなります。

相手が友人の場合
1位 旦那さん(39.1%)
2位 下の名前+さん(13.2%)
3位 子どもの名前+パパorお父さん(10.6%)
4位 旦那さま(6.6%)
5位 ご主人(6.0%)

友人同士の場合は、「旦那さん」が1位です。2位の「下の名前+さん」、3位の「子どもの名前+パパorお父さん」など、親しみのある呼び方をしている人もいます。

また、会話をしている相手の配偶者の呼び方となると、全体的に「わからない」と答える人が増えています。呼び方に迷ったときやわからなくて困ったときの、相手に失礼にならない呼び方を日本サービスマナー協会認定マナー講師の江頭美鈴さんに教えていただきました。


自分や話す相手の配偶者の呼び方で困るときの対処法



自分や話す相手の配偶者の呼び方で困るときの対処法

自分の配偶者の呼び方


日本は配偶者の呼び方の種類が多いため、どんな呼び方をすればいいのか、どう使い分ければいいのか迷ってしまいますね。2022年10月現在、自分の配偶者のフラットな呼び方といわれているのは、公的文書などでも正式に使用されている「夫」です。

「主人」「旦那」という呼び方は古くから使われていますが、これは、1898年に制定された明治民法の家制度の名残です。そのため、近年のジェンダーレス意識の高まりにより、「主人」「旦那」という呼び方に違和感を覚える人が年々増加しています。

上下関係を感じさせないフラットな印象の「夫」という呼び方は、周囲の人にも受け入れてもらいやすく、現代にふさわしい呼び方といえます。しかし、言葉はコミュニケーションツールの一つですから、柔軟性を意識することが大切です。「夫」という呼び方をニュートラルとし、後は臨機応変に、会話をしている相手や状況に合わせると良いでしょう。

例えば、配偶者の親や親戚の前で自分の配偶者を「夫」と呼ぶと少々冷たい感じがするので、「名前+さん」や「あだ名」などで呼ぶのが無難です。また、子どもを通しての仲の良い相手との会話では、「パパ」と呼んでも違和感はありません。

相手の配偶者の呼び方


相手の配偶者を呼ぶときに、フラットで使いやすい呼び方は特にない、というのが実情です。それだけに、自分の配偶者を呼ぶとき以上に相手やTPOに合わせる心遣いが必要です。

ポイントは、「相手が自分自身の配偶者をどのように呼んでいるか」ということです。相手が「主人」「旦那」と呼んでいたら、「ご主人」「旦那さん」などを使うのが自然です。

目上で敬う相手なら、「ご主人さま」「旦那さま」という呼び方にすると、失礼には当たりません。ジェンダーレス意識の高い相手の配偶者は「パートナーさん」という言い方が良いでしょう。

このように、基本を理解しながらも相手の状況により、いろいろな引き出しを活用するのが呼び方のマナーです。相手に不快な思いや違和感を持たせないような心配りをしましょう。会話が止まったり、ぎくしゃくしないためにも、相手とTPOに配慮した呼び方を使い分けることが重要です。

困ったときは、あえて違う表現を


話している相手が配偶者をあだ名で呼んでいる場合などは、こちらがどう呼んだらいいのかわからず困ってしまいますよね。そんなときは、あえて違う言葉選びをしてみましょう。

「○○家では……」「○○さんのお宅では……」「ご家族は……」など、言い換えをすることで、円滑なコミュニケーションが生まれます。


配偶者の呼び方への感じ方は人それぞれ



配偶者の呼び方への感じ方は人それぞれ

配偶者の呼び方や感じ方は人それぞれですが、実は呼び方の根底には結婚観が隠れているともいえそうですね。変化する時代の中で自分の結婚観を見つめる意味でも、配偶者をどのように呼ぶかを改めて考えてみるのもいいかもしれません。


取材・文/仲西なほ子


【監修】
江頭美鈴さん
NPO法人 日本サービスマナー協会認定マナー講師
M.E.プロダクション 代表
一般社団法人 エグゼクティブ・イメージ・コンサルタント 代表理事
大手映画会社のニューフェースとして女優業を経たのち、司会やアナウンサーなどの話す仕事に転身。現在は、MCの仕事の他、マナー講師や、企業での人材育成事業、交流分析士、心理カウンセラー、イメージコンサルタント、婚活講師、各種コンテストのトレーナーなど幅広く活動している。
公式HP:https://www.me-production.com/
インスタグラム:https://www.instagram.com/misuzubelle/
日本サービスマナー協会:https://www.japan-service.org/


【データ出典】
・ご自身に関するアンケート
調査期間:2022/9/20〜2022/9/22
有効回答数:391人(女性)
(インターネットによる20〜30代女性へのアンケート調査 調査機関:マクロミル)