二度見知りとは?人見知りとの違いや緊張の原因&克服方法も解説

あまりなじみがない言葉だけに、人知れず悩んでいる人も多い二度見知り。初対面の相手との会話やコミュニケーションはそつなくこなせても、2回目になると何を話していいのかわからなくなって、途端に緊張することってありませんか?そこには人見知りとは違う心理が働いています。その特徴や原因、克服方法について心理カウンセラーの杉本もゆるさんにお話を伺いました。

二度見知りとは



二度見知りとは

二度見知りとは、人と初めてコンタクトを取る際(初対面)は、それなりに対応することができるのに、2回目以降になるとコミュニケーションの取り方がわからず、緊張したりうまく話せなくなったりしてしまうことです。

二度見知りの人が増えている背景には、SNSがあります。リアルで会うことがないたくさんの人との交流では、広く浅くの人間関係になりがち。すると初対面のコミュニケーションには慣れていても、対面で会って深く関わることに難しさや苦手意識を感じることがあります。

人見知りとの違い



人見知りとの違い

相手に緊張してしまう点では人見知りと一緒ですが、二度見知りはどう違うのでしょうか。両者を比較してみました。

人見知り


会話のとっかかりが苦手で、恥ずかしがり屋です。

初めて関わる人や知らない人に対しての不安感や恐怖感が強いですが、回数を重ねていくにつれて慣れるので、徐々に打ち解けていくことはできます。

二度見知り


関係を縮めていくことが苦手で、人間関係で傷つきたくない気持ちが強いです。

その場限りの愛想は振りまくことができますが、自分の素の魅力を表現するのが苦手なので、徐々に段階を踏んで仲良くなっていくことはあまり得意ではありません。

二度見知りの特徴



二度見知りの特徴

考えすぎて行動できない


傷つきたくない、失敗したくないという不安からいろいろ考えますが、「ああなったらどうしよう」「こう思われていたら意味がない」……などと考えすぎ、結果的に行動できません。

人の顔色をうかがう


自分がどう思われているのかをとても気にしています。相手の表情やしぐさに敏感で、「つまらないのかな」「早く帰りたいのかな」などと考え、気を回しすぎるところがあります。

会話の引き出しが少ない


初対面の話題は大抵決まっているのでなんとかなりますが、2回目以降は会話を広げていく必要があります。話題が少ないことに加え、相手の話に質問する力も弱いと、会話が続かず盛り上がりません。

自分を演じることに疲れ、関係を遮断してしまう


人から嫌われたくない、いい人だと思われたい、と思っているので自分を演じますが、演じ続けることができなくなると、「もう限界……!」と関係を遮断してしまうこともあります。例えばLINEをブロック、そして削除、というようにピシャッとシャッターを下ろします。

グイグイ押せない


人から避けられたり拒絶されたりすることを恐れるので、好意のある人に自らアピールすることはほとんどできません。傷つくくらいなら、進展しなくてもいいと考えます。

二度見知りをしてしまうのはなぜ?



二度見知りをしてしまうのはなぜ?

二度見知りになってしまう原因には、どんなことがあるのでしょうか。そこにはいろいろな心理があるようです。

初対面とのギャップで嫌われるのが怖い


せっかく初対面で良い印象を与えたのに、「本当はつまらない人」「面白くない」などと思われ、できた関係が崩れてしまうことを恐れています。

自分に自信がない


自分に自信がないので、相手からどう思われるかをとても気にします。ありのままの自分を表現することができず、人と親しくなることができません。

外見に自信があっても、性格をはじめとした内面に自信がない人は、2回目以降で自分を知られて幻滅されることを恐れています。

プライドが高い


自分は「完璧な人」「魅力的な人」でありたいと強く思っています。

深い付き合いで評価が低くなり、プライドが傷つくことを恐れています。「こうあるべき」という思考が強いため、理想の自分を演じてしまい本当の自分を見せることができず、相手との間に壁をつくってしまいます。

もともと人に興味がない


二度見知りには、人にあまり興味がない人もいます。2回目以降の会話で、新たに相手に質問したり相手の話を聞いたりすることが苦手です。自分のことで手いっぱいなのかもしれません。

相手を好きになるのが怖い


初対面で相手にとても好感を持ち、どんどん好きになりそうな予感がして怖いと思っている人もいます。これ以上好きになりたくないという思いから、心を閉ざしてしまいます。

二度見知りの克服方法6つ!



二度見知りの克服方法6つ!

では二度見知りを克服するにはどうしたら?二度見知りを克服するために、心掛けるといいヒントはこちらです。

1.いろいろな自分を認める


真面目な自分、恥ずかしがり屋な自分、お調子者な自分……。すべて自分であることを認めましょう。

初めて会ったあなた、2回目に会ったあなた、3回目に会ったあなたがすべて同じである必要はないのです。

「自分は〇〇でなくてはならない」という縛りから自由になると、自分に自信が生まれてきます。

2.すべての人に好かれようと思わない


あなたのことを気に入っている人がいれば、あなたとは反りが合わないと感じている人もいます。

すべての人には好かれないという事実を認識しましょう。

3.ムリに会話を盛り上げようとしない


人間関係は盛り上がる、楽しい、だけではありません。一緒に居てリラックスできる、安心する、またはドキドキする、緊張する、そんな関係性でもまったく問題ありません。

ムリに盛り上げようとしなくても、あなたの色を出せばいいのです。沈黙にも慣れましょう。

4.いろいろなことに興味を持つ


出会った人だけでなく、その人の好きなものや大切にしていることにも注目してみましょう。

自分の好きな物事だけでなく、普段注目しないことに視線を向けてみると、そこにはいろいろな発見があり、自然に話題が広がっていきます。

5.取りあえず笑顔をつくる


笑顔はコミュニケーションの最大の武器です。女性であれば、なおさらです。会話が上手くなくとも、性格や生活スキルに自信がなくとも、笑顔が素敵な女性はモテます。

ニコッと笑顔を見せれば相手に安心感を与えますし、自分にもリラックス効果があります。

6.思い込みを失くす


「きっと○○だろう」「〜に違いない」などの思い込みを減らしていきましょう。特に、人に対しての思い込みはよくありません。

相手の気持ちを決め付けることはせずに接しましょう。そうすることで、もっと自然に人と関わっていくことができるようになります。

コミュニケーションの緊張から自由になろう!



コミュニケーションの緊張から自由になろう!

いろいろな人と関わり、築いていく人間関係は素晴らしいものですよね。二度見知りに悩んで、実りある人間関係につながるチャンスを諦めてしまうのは残念なこと。すぐに変わることが難しくても、「自分らしさ」を大切にしながら少しずつ二度見知りを克服していくことで、素敵な出会いを育てていくことができそうです。

取材・文/ぱう

【監修】

杉本もゆるさん
心理カウンセラー。心の扉メンタルカウンセリング横浜所属。検事や弁護士を目指し、司法試験に取り組んでいる中、がんを患いうつ病に苦しむ家族と向き合い、「自分の手で周りの人を救いたい」と考えるようになる。本格的な心理カウンセラーの勉学に取り組み、NLPプラクティショナーの資格を取得。現在は、センセーションカラーセラピーを使った「色彩心理法」によるカウンセリングを得意とし、多岐にわたり精神的ケアの活動の場を広げている。
心の扉メンタルカウンセリング横浜サイト
https://www.heart-door.jp/
杉本もゆるさんプロフィール
https://www.heart-door.jp/counseling/profile/moyuru-sugimoto/
杉本もゆるさん公式ブログ
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