価値観とは?恋愛での価値観の違いや違う相手との付き合い方も

価値観とは?価値観の違いとは?恋愛でも仕事のシーンでも、自分と考え方が合わない人に会うと「価値観が違う……」と感じる人も多いと思います。この価値観とは、一体何なのでしょうか。意味や英語での言い方などの基本的なことから、価値観の違いについて、価値観の違う相手との付き合い方まで、心理カウンセラーの服部希美さんに聞いてみました。

価値観とは



価値観とは

価値観とは、感じ方や好み、善悪など、その人なりの判断基準のこと。英語では「sense of values」といいます。

私たちは成長する過程で、さまざまな価値観に触れ、自分なりの価値観をつくり上げていきます。その人がもともと持っている性格だけでなく、親からの影響や育った環境、時代背景、国に根付いている文化や地域性、その人が経験した出来事なども大きく影響します。

価値観=その人が今まで歩んできた人生であり、その人そのものと言っても過言ではありません。一人一人違っているもので、今後生きていく過程でも変化していくものなのです。

価値観の違いとは、なぜ起こるの?



価値観の違いとは、なぜ起こるの?

価値観は育った環境や接してきた人、人生経験、個性などに大きく影響されます。

例えば、仕事をスキルアップしたいと休みの日も勉強に費やす人がいれば、プライベートを充実させたいので仕事はストレスなく適度にお金が稼げればいいと考える人もいます。

何を大切にするのか、何が好きなのか、これからの人生をどう生きたいかなどは、良い悪いというよりも「違い」です。こういった違いのことを「価値観の違い」といいます。

人それぞれ生きてきた人生が違うので、人によって価値観が違うのは当然のことです。

恋愛で起こり得る価値観の違い



恋愛で起こり得る価値観の違い

恋愛で起こり得る価値観の違いにはどのようなものがあるのでしょうか。

金銭感覚


節約派か浪費派か、デートは割り勘かどちらかがおごるのか、はたまた洋服や趣味にかける金額から食事のレベルまで……。

友達であればそこまで気にすることではありませんが、お付き合いや結婚を考えたときには金銭感覚が近い人の方がお互いに楽です。

結婚観


結婚するのは何年後なのか、そもそも結婚したいのか、結婚しないならどんな付き合い方を望んでいるのかなどにも結婚観の違いが表れます。

付き合いが真剣であればあるほど、先々の価値観の擦り合わせは大事になってきます。

連絡頻度


「LINEは毎日やりとりしたい」という人もいれば、「必要なときだけでいい」という人もいます。

連絡頻度の価値観がずれてしまうと、「愛されていないのでは」という誤解が生まれやすいため、特に付き合いたてのカップルはこの価値観の擦り合わせは大切です。

仕事観


仕事をバリバリこなす男性を見て魅力的だと感じる女性もいれば、仕事よりも自分と一緒にいる時間を大切にしてほしいと感じる女性もいます。

どちらが正解というわけではなく、これも価値観の違いです。仕事は日常生活に深く関わってくるものなので、価値観が違うと将来的に一緒にいられなくなる可能性もあります。

家族や友達付き合い


恋人を優先するか、家族や友達との付き合いを大事にするかにも価値観の違いが表れます。

デートの頻度にも関わってくるので、ふたりの関係が落ち着いていた頃に出てきやすい価値観の違いですね。

価値観が違う相手との付き合い方



価値観が違う相手との付き合い方

価値観は人それぞれ違うのでうまく付き合っていくしかないってことですね!価値観の違う人たちが良い人間関係をつくるにはどうしたらよいのでしょう。

疑問や不安を感じたら相手に伝える


私たちは自分の価値観で相手を決め付けて、「相手はきっとこう思っているに違いない」と判断してしまいがちです。

疑問や不安を感じたときは、自分で判断せずに「これはどういう意図でやっているの?」と聞いて、考え方や気持ちの擦り合わせをするようにしましょう。そうすることで、価値観の違いでの擦れ違いを最小限に抑えることができます。

してほしいことはきちんと伝える


人は好きな相手を理解し、喜ばせたいと思っています。しかし、どんなに好きな相手でも、その人の価値観を「察すること」で理解するのは至難の業です。

「私はこうしてもらえると嬉しい」とか、「こういう言われ方をすると悲しい」、「私はこんなふうに将来を考えている」などと、自分から周りの人に価値観を教えてあげてください。

そのときに「私はこう思うけどあなたはどう思う?」と、相手の価値観も引き出してあげると、さらに良いと思います。分かり合えた分だけ、お互いにオンリーワンの存在になることができますよ。

感謝の気持ちを持つ


価値観を擦り合わせることはお互いの努力が必要です。

お互いに価値観を素直に伝え合い、擦り合わせられるのがベストですが、優しい人ほど自分の価値観をそっと譲って相手に合わせるということをしてしまいがち。

もしかしたら気が付かないところで、「自分を尊重してくれているかもしれない」という視点も忘れず、日頃から感謝の気持ちを伝えていきましょう。

違いを楽しむ


価値観の違いを感じたときは、また一つ新たに相手のことを知れたときでもあります。

違いを楽しむ心の余裕をつくることができれば、価値観の違いは「自分の持っていないものを持っている」という魅力や尊敬に変わります。

特に恋愛では、自分の中の「こうあるべき」という思い込みの枠を壊し、より自由に人生を楽しむきっかけになることも多いです。

「普通はこうだよね」と彼の価値観を否定したくなったときは、「なるほど。そういう考え方もあるね」という言葉に置き換えてみるといいかもしれません。

多様な価値観を知り視野を広げることも大切



人の数だけ違う価値観が存在します。価値観の違う相手と付き合っていくには、本を読んだり、いろいろな人と話したりして、自分の視野を広げることも有効です。

そして、お互いの違いを楽しみましょう!特に恋愛は違いを楽しめるかがうまくいくかのカギになることも多いです。価値観の違う相手だからこそ楽しいこともあり、それが恋愛の醍醐味(だいごみ)でもあるということですよ。

取材・文/坂田圭永

【監修】
服部希美さん
カウンセリングサービス所属。心理カウンセラー。セミナー講師。“寂しさを笑顔に変える”をモットーに、30代女性の恋愛や婚活サポートを精力的に行っている。「30代からの恋愛」「対人関係の改善」「自分が本当に望んでいる人生へのシフトチェンジ」などのカウンセリングが好評。
公式サイト:https://www.hattori-nozomi.jp