婚約指輪がダイヤのみ?メリットとデメリット、相場や女性の本音

男性がジュエリーケースをパカッと開けて、女性に「結婚してください」と告げる……。鉄板のプロポーズは多くの女性の憧れですよね。 最近は、婚約指輪の代わりにダイヤを贈るプロポーズもあるって知っていますか?何やら自分好みのデザインやぴったりのサイズの婚約指輪が作れると、人気上昇中なのだとか。 今回は、ダイヤのみの婚約指輪について調べてみました。アンケートで女性にダイヤのみのプロポーズは嬉しいのか調査!さらに、ブライダル総合案内サービス「ブライダルナビ」代表の中西由美さんに取材して、メリットやデメリット、ダイヤの選び方や費用まで、ダイヤのみの婚約指輪についてじっくりとお伝えいたします。

ダイヤのみの婚約指輪とは?



ダイヤのみの婚約指輪とは?

ダイヤのみとは、プロポーズのときにダイヤモンドの宝石をケースに入れて渡して、その後指輪のデザインをふたりで考えて婚約指輪を完成させるというもの。「男性がダイヤを購入→女性にプロポーズ→ふたりで指輪のデザインを考える→婚約指輪が完成」という流れになるので、婚約指輪のデザインに女性の好みや意見を盛り込めるんですよ。

ダイヤのみが嬉しい理由



ダイヤのみが嬉しい理由

そもそも女性は婚約指輪が欲しいのでしょうか。20〜30代の女性にアンケートで聞いてみると、53%の女性が「欲しい」と回答。そして、プロポーズのときにダイヤのみを渡された場合はどう思うのかも聞いてみると、「嬉しい」と答えた女性は41%でした。
約4割の女性が嬉しいと感じるようです。理由も教えてもらいました。

自分好みのデザインで作れる


・自分の理想も盛り込めるから(22歳)
・指輪のデザインにこだわりがあるから(27歳)

自分の好きなデザインで作れるという理由がダントツ!「もし彼が選んだデザインが気に入らなかったら残念」とか、「一生残るものなので自分好みの形で残したい」という気持ちがあるようです。

彼と一緒に考える時間が楽しい


・結婚指輪との相性やブランドなどを彼と一緒に悩みながら決めたいから(23歳)
・プロポーズ後にふたりで婚約指輪を選ぶのも楽しいし、素敵な時間だと思うから(26歳)

ダイヤをもらって、そこからふたりでデザインを考え、指輪を作っていく時間が楽しいという意見も。確かにその時間や思い出は、完成された婚約指輪をもらったら味わえないものですよね。

ダイヤのみの婚約指輪のメリット



ダイヤのみの婚約指輪のメリット

プロポーズでダイヤのみを渡された場合、どんなメリットがあるのでしょうか。中西さんに聞いてみました。

自分の好みの婚約指輪になる


男性から完成された婚約指輪をもらうと、自分好みではないデザインの可能性があります。結婚の証しでもある婚約指輪なのに、嬉しさも半減してしまいますよね。ダイヤのみをもらった場合は、ふたりで一緒に指輪のデザインを考えられるので、デザインが気に入らないとか、サイズが合わないということはありません。

結婚に対する責任感がより強くなる


今は婚約指輪をふたりで選ぶカップルも増えましたが、以前は男性がひとりで選ぶことも多かったそうです。婚約の証しとして男性が女性に贈るものなので、そういった意味でも男性がダイヤを自分で購入して渡してくれるのは、男性にとっても女性にとっても、雰囲気や気持ちの面で大きいです。男性は結婚に対する責任感が強くなり、女性は男性が選んでくれたという喜びが増えますね。

予算を気にする手間が省ける


ダイヤは高価なものなので、男性が選んで買ってきてくれると、女性は気持ちの面でとても楽になります。男性の予算を気にして遠慮したり、選びにくかったりする女性も多いようなので。

男性にとっても、予算が調整しやすいというメリットがあります。一緒に選ぶと、予算を女性に伝えなければいけないので、言いにくいですし、現実的になり雰囲気が壊れてしまう可能性も。
また、プロポーズ後、指輪を作るときに、選んだダイヤのいいところをクローズアップして女性に伝えることができます。世界に一つだけの特別なダイヤという印象が強くなって、女性も男性も嬉しいですよね。

ダイヤのみの婚約指輪のデメリット



ダイヤのみの婚約指輪のデメリット

では、続いてデメリットも見てみましょう。

婚約指輪をもらった実感が湧かない


ダイヤのみをもらっても指に着けることができないので、「指輪をもらった実感がない」とか、「雰囲気が出ない」という女性もいるようです。女性は、左手の薬指に指輪をはめて婚約や結婚を実感するということもありますし、家族や友達にも婚約指輪を着けた写真で報告したいのに、ダイヤのみだとそれができないです。

しかし、このデメリットには対処法があって、プロポーズ用に仮の指輪を用意しているショップが多いです。プロポーズのときは、ダイヤを仮の枠に付けて、見た目を指輪のように見せることが可能です。枠は本物ではありませんが、見た目は婚約指輪ですし、実際にはめることもできます。

輝きが弱くなってしまう


ダイヤモンドは枠にはめて、いろいろの方向から光を吸収することで輝きます。ダイヤのみをケースに入れても、光が上からだけになってしまうので、輝きが弱くなってしまいます。せっかく良質なダイヤを購入しても、本来の輝きがケースの中では出ないこともあるので、少しもったいないかもしれません。

ダイヤの選び方の基本



ダイヤの選び方の基本

ダイヤを選ぶときは、カット(cut)、カラー(color)、クラリティー(clarity)、カラット(carat)のダイヤの品質を評価する基準をチェックするようにしましょう。この4つは、頭文字を取って「4C」といわれています。

「カット」とはダイヤの研磨のこと


4Cの中で一番重要で、輝きの源といわれているのがカットです。そして、4Cの中で唯一、人の技術力によって変わるものです。カットが良い方がより輝くので、ダイヤを選ぶときは、まずカットをしっかり見るようにしましょう。

婚約指輪に使われるダイヤは、「エクセレント」と言われる一番良いランクのカットが多いです。中には、「ハート&キューピッド」と言われる、光の模様が見えるものもあります。専用のスコープでダイヤを見ると、上からはキューピッドの矢が、下からはハートの形が現れるというロマンチックで、婚礼に関わるものとしても縁起がいいものです。とても良質なダイヤに見られ、輝きも強いです。

「カラー」はダイヤの色のこと


ダイヤは天然のものなので、無色透明ではなく、色が付いているものも多いです。ですので、ダイヤのカラーは無色透明なものほど高く評価されます。
カラーは、アルファベットのD〜Zまでグレードがあって、D・E・Fが無色、G以下のグレードになると少し黄色みがかってきます。Jくらいまでは、見た目はほぼ無色な上、カラーは輝きにそんなに影響しないので、D〜Jなら問題ないでしょう。

「クラリティー」はダイヤの透明度のこと


天然のダイヤには傷や内包物などが入っています。これが多いと透明度が下がり、その分輝きが減ってしまうので、傷や内包物が少ないほど評価も高くなります。それを鑑定して評価するものがクラリティーです。フローレスが最高で、11段階あります。

「カラット」はダイヤの重さのこと


カラットはダイヤの大きさだと思っている人がいると思いますが、重さを表す単位です。1カラットが0.2gで、大きくなるほど高価で価値も高くなります。

どれくらいの費用がかかる?



どれくらいの費用がかかる?

気になるのが金額です。完成された婚約指輪を買うのと、どれくらい違うのかが気になるところですよね。

中西さんによると、婚約指輪は基本的にセミオーダーで、ダイヤはダイヤ、指輪の枠は枠で購入するスタイルが多いとのこと。完成品を贈る場合も、ダイヤを買って、枠を決めて完成させる場合も金額は変わらないそうです。
特別なダイヤを持ち込んでとなると別料金がかかったり、ハイブランドになると例外があったりというケースもありますが、意外にも金額の差はないみたいです。

女性が嬉しかったプロポーズエピソード



女性が嬉しかったプロポーズエピソード

最後に、嬉しかったプロポーズのエピソードをアンケートで聞いてみました。思わず「ごちそうさまです!」と言ってしまいそうな、スイートな体験談をご覧あれ!

・やっぱり王道の膝をついてのプロポーズは感動でした!(25歳)

・108本のバラの花束を持ってプロポーズしてくれました(24歳)

・私から告白して付き合い始めました。6年後、告白した同じ場所で彼からプロポーズを受け、とても嬉しかったです(27歳)

・「お土産を取ってくるね」と言われて持ってきたのが指輪だった!(27歳)

・サプライズで、ホテルのスイートルームを予約してくれて、宝探しをすることになり、ふと彼を見ると左胸のポケットが膨らんでいて、そこに指輪の箱が入っていました(28歳)

・旅行先でディナーからホテルの部屋に戻ったときに、キャンドルとガラスの靴が置いてありました(27歳)

・皆既日食の日に、「空を裸眼で見ちゃダメだよ」と言いながら、空に向けて指輪をかざし、「ほら、太陽と重なったね!」と言って、指輪をはめてくれました。その後、眼科に行くハメになったけれど、医師も苦笑いして、祝福してくれました(32歳)

バラの花束や膝をついてのプロポーズなど、王道のプロポーズはやっぱり嬉しいようですね。また、サプライズや凝った演出をするなどのプロポーズも、グッと心を掴まれるようです。女性は「結婚してください」と言われるだけでも嬉しいと思いますが、プロポーズとして何か+αをすると、より感動や喜びは大きくなるのかもしれませんね。

ふたりの特別の婚約指輪を作ろう



ふたりの特別の婚約指輪を作ろう

ダイヤのみの婚約指輪のメリットは、なんといっても自分好みの指輪が作れること。そして、大きなデメリットであった、プロポーズのときに指に着けることができないことは、仮の指輪でカバーできるということが分かりました。

女性にとっても男性にとっても、プロポーズのときにダイヤのみを贈るのはいいことだらけのような気がします。指輪により愛着が湧いて、ふたりの時間も楽しめる!ダイヤのみの婚約指輪、おすすめですよ。

取材・文/坂田圭永

プロポーズで知っておきたい「タイミング」「プラン」「実例」…これさえ読めば完ぺきガイド

【監修】
中西由美さん
ブライダル総合案内サービス「ブライダルナビ」代表。プロポーズの相談から、結婚式場探し、婚約・結婚指輪の販売まで、1000組以上のカップルを幸せな結婚に導いている。現在は、『ブライダルTV』にてブライダルYouTuberとしても活動中。
ブライダルナビ
ブライダルTV

【データ出典】
・ゼクシィユーザーアンケート
調査期間:2020/11/27〜2020/12/7
有効回答数:61人(女性)