カップルの倦怠(けんたい)期の乗り越え方!状態や原因を解説

付き合い始めた頃はラブラブだったカップルでも、時間がたつにつれて倦怠期を迎えてしまうことがあります。世の中のカップルは、どうやって倦怠期を乗り越えているのでしょうか?倦怠期の意味や、倦怠期の恋人同士に見られる行動や気持ちの特徴、原因について解説します。さらに倦怠期にやってはいけないことや乗り越え方など、詳しいお話を恋愛・結婚のコミュニケーション専門家である佐藤律子さんに聞きました。

倦怠期とは、どういう状態?



倦怠期とは、どういう状態?

倦怠期とは、カップルが付き合いたての頃に感じたドキドキや新鮮さが落ち着いて、マンネリ化する時期のことを指します。恋人との関係に慣れてしまうことで、「相手のことが本当に好き?」「一緒にいても、ときめかない」などの気持ちを抱いたり、連絡や会う回数が減ったりするのが一般的です。


倦怠期のカップルに見られる特徴【行動編】



倦怠期のカップルに見られる特徴【行動編】

倦怠期のカップルに多く見られる特徴として、どのような「行動」の変化があるのでしょうか?

デートがマンネリになる


付き合いが長くなると「ここに行きたいね」「あそこに旅行しよう」という会話が減っていきます。交際当初は楽しみながら話していたデートの計画がなくなり、「いつものお店でいいよね?」とワンパターンな流れに。結果的にマンネリ化してしまいます。

連絡が減る


付き合いたては離れている時間が寂しく、LINEや電話などで毎日連絡を取るカップルも多いでしょう。しかし恋愛感情が落ち着き、お互いの生活パターンが分かってくると、連絡を取る回数が少なくなっていきます。必要なときしか連絡せず、連絡が来てもレスポンスが遅くなるのは、倦怠期を迎えたサインと言えます。

スキンシップが減る


いつでも触れられるという安心感から、相手に触れたい欲求が薄れていく傾向があります。「ベタベタしたくない」「デートのときに手を繋がなくてよい」などと感じたら、倦怠期の可能性が高いでしょう。

ファッションや身だしなみに気を使わなくなる


デートのたびに「何を着ていこうかな?」と、ワクワクした気持ちでおしゃれを楽しんでいたものが、倦怠期になると気を使わなくなります。

ちょっとした外出ならメイクをしなかったり、常にスエットやTシャツなどのラフな格好で過ごしたりしていないでしょうか。身だしなみへの努力を怠っていないか考えてみましょう。

相手にイライラしてケンカが増える


最初は「理想の相手」と思って付き合い始めても、時間がたつにつれて本来の姿が分かってきます。

「言わなくても察してくれると思ったのに、気持ちを理解してくれない」「思いやりがない」など、理想と現実にギャップが生まれます。そうなると相手の嫌なところに目が行き、ささいなことにもイライラしてケンカが増えていくでしょう。


倦怠期のカップルに見られる特徴【気持ち編】



倦怠期のカップルに見られる特徴【気持ち編】

続いて、倦怠期のカップルに多く見られる「気持ち」の特徴を見ていきましょう。

会話が面倒になる


仕事で疲れているときなど、デートをするのも大変でコミュニケーションをうまくとれない日があります。それでも付き合い始めた頃は、「お互いのことをもっと知りたい」と何とか時間を確保して、語り合っていたのではないでしょうか。

しかし次第に「その話、前も聞いた」と内容が重複するなど相手の知っていることが増えて、楽しみだった会話のはずが、その日あったことを話すのも面倒に思えてしまうこともあります。相手が話していることにも興味を抱かなくなり、関心が薄れてしまうでしょう。

刺激を感じなくなる


付き合い始めの頃は、相手を見ているだけでドキドキしたはずです。しかし一緒にいることが当たり前になり日常になると、ときめくことが減り、次第に恋人というより家族に近い存在になっていきます。好きな人と一緒にいるという緊張感がなくなり、刺激を感じなくなるでしょう。

付き合いたての頃は、「今日は何をしていたの?」「誰と会っていたの?」など相手が気になって仕方がなかったことが、存在が当たり前になるとその気持ちがなくなっていきます。

気持ちが冷める


最初は相手に興味津々だった気持ちが、時間がたつと「ほとんど知り尽くしてしまった」と関心が薄れていきます。言うことや行動のパターンが分かってしまうため、新鮮味を感じられなくなり「何だかつまらない」と気持ちが冷めていくことも。

長く付き合っているために、愛情が薄れてしまっても別れるきっかけがつかめず、なんとなくずるずる付き合っているというケースもあります。


カップルが倦怠期になる3つの原因



カップルが倦怠期になる3つの原因

パートナーとのことは好きなのに、なぜ倦怠期になってしまうのでしょうか。カップルが倦怠期になる原因を、タイミングを踏まえて3つご紹介します。

付き合い始めから3カ月〜半年くらい


原因:デートがパターン化してきてしまい、新鮮さがなくなってくる
付き合って3カ月〜半年ほどたつと、デートで行く場所や遊ぶ内容がパターン化していきます。そのため新鮮さを感じられなくなってきます。いつの間にか会うこと自体も面倒に感じてしまうことがあるかもしれません。

付き合い始めから1年くらい


原因:相手に対しての配慮が薄れ、関係性がマンネリ化する
交際から1年ほどたつと、一通りのイベントを経験することで、相手と一緒にいることが気楽で安心と感じる時期を迎えます。「楽」という感情は、相手に「自分を良く見せようと頑張る」「思いやりを持つ」などの必要最低限の配慮を怠ることに繋がり、関係性がマンネリ化してしまうでしょう。

付き合い始めから3年くらい


原因:恋人から家族のような感覚に変わっていくことで、ときめきやドキドキ感が薄れていく
付き合って3年以上一緒にいると、お互いの良い部分も悪い部分も理解し合い、家族のような親密な感情が生まれます。そのとき、相手への気持ちが恋愛感情なのか、ただの情なのか分からなくなっていく傾向があります。


倦怠期の乗り越え方



倦怠期の乗り越え方

倦怠期を乗り越えるにはどうしたらいいのでしょうか?マンネリを脱して、良い関係を築いていくためのポイントを紹介します。

「こうしたい」「こうしてほしい」と本音を言い合う


お互いに本音を言い合える関係を目指してみましょう。倦怠期を乗り越えて長く付き合っていきたいなら、ちょっとしたモヤモヤをため込まないことが大切です。

何か引っかかると思ったら、冷静に「私はこう思う」「こうしてほしい」と伝えるようにしましょう。気持ちをため込むと、一気に爆発して感情的に相手を非難してしまうことにもなりかねません。

お互いに関心が持てることを、一緒に取り組む


まずは相手の趣味を、一緒に始めてみてはいかがでしょうか。相手の好きなスポーツを観戦したり、本を読んだり、自分の興味の幅を広げてみて。同じ趣味を持つことで会話やデートのバリエーションも広がるはずです。

または行ったことがない場所に行ってみる、思い切って遠出の旅行を計画してみるなど、ふたりで新しい経験ができるようなチャレンジをすると、新鮮な気持ちを取り戻すきっかけになります。

髪型やファッションを変えるなど、見える変化をしてみる


気持ちは言葉にしなければ伝わりませんが、外見は一目瞭然です。変わったことを分かりやすく相手に伝えて自分の魅力をアピールできれば、出会った頃の気持ちを再燃させることができるでしょう。

ちょっと距離を置いて、お互いのことを考える時間をつくる


1週間、1カ月などの期間を決めて、相手と会わない時間をつくります。離れてみることで、何がモヤモヤした気持ちに繋がっていたのか原因を考えることができます。改めて相手の魅力や存在の大切さを感じることがあるかもしれません。

また距離を置くときには自然消滅を避けるために、期間と連絡頻度を事前に決めておくことを忘れずに。


倦怠期に相手に対してやってはいけないこと



倦怠期に相手に対してやってはいけないこと

倦怠期には、ちょっとした行動が取り返しのつかない事態を招くことがあります。そうならないために、倦怠期にやってはいけない行動をまとめました。

相手の気持ちを試すような行動をする(他の異性とデートするなど)


倦怠期を乗り越えるための重要なポイントは、相手との関係を見直すことです。「別れたいから」ではなく、「新しい関係をつくりたいから」という目的を忘れずに。

他の異性とデートをする、好意がないようなそぶりを見せるのは、「別れたい」と受け取られてしまう可能性があります。

相手のネガティブなところや、「●●してくれない」ばかりを探す


相手にただ不満をぶつけて、相手にばかり「変わってほしい」と求めるのは避けましょう。パートナーを否定することにも繋がります。

人によって考え方、価値観が違うのは当たり前のこと。ふたりが良い関係を築いていくためには、お互い譲歩し尊重することが大切です。まずは自分が変えられるところがないかを探してみましょう。

相手に合わせすぎない


前項の「相手のネガティブなところを探す」とは逆に、自分ばかり我慢をしすぎても、結果的に疲れてうまくいきません。無理に相手に合わせようとするのではなく、自分も相手も心地よくいられる距離感や、カップルとしての理想像をふたりで話し合うことが大切です。

「ひとりの時間が欲しい」「もっと連絡を取り合いたい」など自分の要望を冷静に伝えましょう。怒ったり泣いたりなど感情的にならないよう注意が必要です。また相手の想いを受け止め、共感することも忘れてはいけません。


好きな気持ち、一緒にいられる時間に感謝して



好きな気持ち、一緒にいられる時間に感謝して

倦怠期は相手のことが嫌いになったから訪れるのではなく、長い時間ふたりで一緒に過ごしてきたからこそ生じる、落ち着きや安定の証しです。倦怠期は恋人としての関係性を見つめ直し、お互いの大切さを再確認するチャンスでもあります!大切な人を失わないために、お互いが歩み寄れるように工夫してみてはいかがでしょうか。


取材・文/高坂晴奈


【監修】
佐藤律子さん
一般社団法人異性間コミュニケーション協会代表理事。
恋愛、婚活、夫婦問題、子育て、ハラスメント、マネジメント、女性活躍、LGBTQなど人間関係についての専門協会として、認定講師100人以上が在籍する。自治体婚活イベントのカップル成立率60%以上、異性間コミュニケーション研修の受講者は延べ3万人を超える。『最高に幸せな“たった1つの恋”を実らせるレッスン』(大和書房)他著書多数。テレビ番組の恋愛・結婚コーナーの監修、出演実績も豊富。
HP:https://www.iseikan.jp/