欠席の時はお祝いの品を贈ろう

意外と知らない!二次会の欠席マナーとは?

先日、友人の結婚式の二次会に招待されたという妹から相談の電話が。どうやら、急遽決まった会社の研修会の日程が重なってしまい、どうしても二次会を欠席しなければならなくなったんだとか。しかも、一度出席の返事をしていたみたいで、「払うはずだった会費は、どうしたらいいのか」とか、「お祝いの品をどう贈ったらいいの?」など、分からないでいるらしいのです。

確かに、結婚式なら本やネットで欠席の時のマナーの解説がされていたりするけど、二次会の場合だとどうするのが正しいのか、きちんと分かっていない部分が多いかも…。皆さんも同じようなケースで戸惑った経験ありませんか?

そこで、意外と知らない二次会欠席マナーについて、マナー研究家の住友淑恵さんにお話を伺いました!

二次会も結婚式もどちらも大切な場です



「はじめに、二次会だからといって結婚式よりも軽んじて考える人がいますが、主催者側の新郎新婦からすれば、結婚式も二次会もどちらも大切な場であることを覚えておきましょう。ですから結婚式に招待された場合と同様、やむを得ない事情がある場合を除いては、予定を調整して、できるだけ出席するように心がけてください。ただ、どうしても欠席せざるを得ない場合もあるはず。その時は“できるだけ早く”そして“相手の気持ちを考えて丁寧に”対応することが大事です。マナーには基本の形というものがありますが、それを丸暗記するだけではダメ!相手のことを思いやったり、相手に喜んでもらえるように工夫する“想像力”が必要です」

なるほど、まず大事なのは気持ちということですね。できれば欠席の返事をする際にも、気持ちが伝わるようにしたいけど、どうすればいいのでしょう?

欠席の伝え方は、“丁寧に”がポイント!



「最近は二次会の招待をメールでする人も増えているようですが、そのメールに欠席の連絡を返信するのでは、気持ちは伝わりにくいですよね。相手との関係や親密度にもよりますが、親しい間柄であれば、できれば直接会うか、もしくは電話で伝えるのがベスト。その際、お祝いの気持ちや出席できずに残念に思っている気持ちを素直に伝え、改めて食事に誘うなどするといいでしょう。仕事関係など親しくない間柄の場合でも、メールではなく手紙を送るようにしてください。その時、ただ欠席の旨を伝えるのではなく、『成功を心からお祈りしております』などの言葉を添えて、気持ちを伝える努力を。また、欠席の理由は、ごく親しい友人などであれば正直に伝えても問題ないと思いますが、親しい関係ではなかったり、欠席の理由が不幸事の時は『あいにく先約がありまして』とか『やむを得ない事情で』などと伝えるといいでしょう」

断る時こそ、“丁寧に”を心掛けるのがポイントってことですね。マナー的には、相手に何かを伝える時の連絡手段で丁寧度が高いのは、「1.直接会う 2.電話 3.手紙 4.メール」の順なのだとか。お祝いやお礼をする機会など、様々な場面で使えるので覚えておくといいかも!

また、結婚式を欠席する際には電報やお祝いの品を贈るのが一般的だと思いますが、二次会の場合はどうすればいいの?

「結婚式と同様に、当日会場宛に電報を送るようにしてください。また二次会の場合は会場に飾ってもらえるようなお花を贈るのもいいと思います。喜んでもらえるのはもちろん、電報が読まれたり、会場に花が飾られていたりすると、新郎新婦に箔が付きますからね。結婚祝いの品に関しても会場に送って問題ありません。ただ、あまりに大きくて、持ち帰るのが難しいようなものは、結婚式の1週間前までに自宅に送るか、落ち着いた頃に新居に送るのがいいでしょう。その際は、メッセージカードなどを添えることを忘れずに」

なるほどぉ〜、基本的には結婚式のマナーにならえばいいわけですね。あとは、相手との関係や二次会の形式、会場などに合わせて工夫することを心掛けましょう!

ちなみに、「二次会の日の直前で、急遽行けなくなった」とか、「欠席の連絡をしていたけど、都合がついて行けるようになった」など、急な時の対処法についても教えてください。

急なキャンセルは、早く連絡をして、会費を払うのがマナー



「急なキャンセルの場合は、とにかく早く連絡を。これもメールではなくできるだけ電話で。招待してくれた主催者はもちろん、幹事さん、もし一緒に余興などやる予定があれば周囲のお友だちなど、自分が欠席することで迷惑のかかる人全員に連絡するのが基本です。また、既に参加者の人数にカウントされているわけですから、会費は払うのがマナー。もし、相手が受け取ってくれない場合は、お祝いの品を贈るなど別の方法で対応しましょう。逆に、参加できるようになった場合は、『一度断ったから…』と言って遠慮しないで、ぜひ参加したい旨を早めに主催者と幹事さんにお伝えするといいと思いますよ。お祝いごとですから、急遽の参加でも喜んでもらえるはずです。さらに、当日までの間に改めて『出席できることになり、うれしいです。当日、楽しみにしています』などと書いたウエディングカードを送っておくと、より気持ちが伝わりますよ」

確かに、急なトラブルでもこのように誠実に対応してもらえればうれしいし、印象にも残りやすいですね。マナーは気持ち!妹にも伝授してあげようと思います。(石橋 夏江/verb)


【取材協力】
住友淑恵さん
セレブスタイル代表。マナー研究家。サロンでのレッスンや講演、トークショー、TV、雑誌に出演し、マナーや自分磨きについてのアドバイザーとして活躍。著書に『一生使える!冠婚葬祭のマナー』『美人はカタチでつくられる』などがある。
住友淑恵さんオフィシャルブログ http://ameblo.jp/celebstyle/