離婚が決まったら、早く報告を!

結婚より難しい!?スマートな離婚報告は?

幸せいっぱいな結婚報告と違い、できたらあまりしたくない&受けたくないのが、離婚報告…。でも、結婚したカップルの3組に1組が離婚している昨今、「絶対にない!」とは言い切れません。そこで今回は、いざというときのために、離婚報告のスマートな方法をご紹介します。

特に難しいのが職場での離婚報告ですよね。マナーコーチの井垣利英さんいわく、「結婚する場合と同様、離婚となると会社ではさまざまな手続きが必要になります。ですから、とにかく離婚が決まったらできるだけ早く直属の上司に報告しましょう。言いにくいから…と、後回しにすればするほど、周りに迷惑を掛けることになります」とのこと。“できるだけ早く”のベストなタイミングを教えてくださいー!

「できるだけ早くといっても、『離婚に向けた話し合いを始めた』という段階では、その話し合いが長引いて離婚するまでに半年から1年くらいかかる場合も少なくありません。上司との関係性にもよりますが、離婚届の提出後か、もしくは離婚することを“決定事項”として伝えられるタイミングで報告するのがベストです。上司に報告が済んだら、手続きをしてもらう担当の人にも『お手数をお掛けします』ときちんとあいさつしましょう。同僚には、休憩時間や一緒にご飯を食べたときなど、折をみて話すようにするのがいいですね」

なるほど。言いにくくても、迷惑を掛けないようできるだけ早く!というのがポイントなんですね。でも、報告って具体的にどう言えばいいのか…。

「離婚することになったという事実と、『お互いの価値観の違いが埋められなかった』とか『育った環境や習慣の違いがありまして…』というような、当たり障りのないような理由を伝えるのがいいでしょう。浮気、マザコン、DVなど、彼に原因がある離婚の場合でも言わないように。具体的な離婚原因を話してしまうと、些細なことでも噂が広がるうちに話が何倍にも大きくなり、職場にいづらくなったり、仕事がしにくくなってしまうことも。さらには、どこからか離婚した相手に伝わり、『実はアイツだって…』と離婚後も悪口の言い合いになってしまうことも多いのです。ついグチを言いたくなることもあると思いますが、職場では吹っ切れた雰囲気で明るく笑顔で仕事をこなすのが◎です」

職場では具体的な話はせず、その上で「気持ちを新たに頑張ります!」という前向きな気持ちを上司や周りの人に伝えることが、離婚を長く引きずらず、気持ちよく仕事をするコツなんですね。

ちなみに、職場の人から離婚報告を受けた場合、どう対応するのがいいのでしょう?

「おそらく多くの人がやってしまっているNG対応が『えっ、何でですか?』と詳しく聞きたがること。配慮がなさすぎます。あまり話したくない人や事情を抱えている人もいますから、あれこれ突っ込んで聞くのはNG。そんなときは『えっ、そうなんですか!』とあまり大げさにならない程度に驚き、その後は相手の反応に合わせるように。『実はね…』と話したい雰囲気であれば聞き役になり、そうでなければ、それ以上は踏み込まないこと。どちらの場合も『またご飯でも食べに行きましょうね』、『これからも変わらずよろしくお願いします!』など、前向きな話題で会話をしめるように心掛けて!」

どんなに興味があっても、そこはグッとこらえて根掘り葉掘り聞くのを我慢することが大切なんですね。肝に銘じておきます!

できればあまり経験したくない離婚報告。でも、いざというときに役に立つかもしれませんから、少しだけ覚えておきましょう。(石橋 夏江/verb)


【取材協力】
井垣利英(いがき としえ)さん
(株)シェリロゼ代表取締役、自分磨きプロデューサー、マナーコーチ。マナー、話し方、プラス発想、メイクなどで自分を磨く“ブラッシュアップ講座”や社員研修を開催。著書は、13万部を突破した『しぐさのマナーとコツ』(学研)など。