完全にふたりだけの世界のようで…

駅でイチャつくカップルが多いのはなぜ?

週末や休日の夜、駅の改札口や路上でよく見かけるのが、人目もはばからずにイチャついているカップル。ラブラブなのは分かるけど、正直、「ちょっと…」とドン引きしてしまう時、ありませんか?

20〜30代の女性にも「駅や路上でイチャついているカップルを目撃したことはありますか?」と聞いてみたところ、82%もの人が「ある」と回答していることから、やっぱり駅構内で目撃する可能性が高いことが判明!さらにその目撃談も聞いてみると…

●「駅のホームでずっとくっついてキスしているカップルがいた。しかも、キスする時の音までバッチリ聞こえた」(26歳)
●「新幹線のホームで、人目もはばからずキスしまくっていた。ちなみに新幹線では、座席がその女性と隣になってしまい、なんとなく気まずかった…」(32歳)
●「駅の改札口でイチャついていて、よく見たら中年カップルでドン引き…」(33歳)

と、なんとなくイヤ〜な印象を受けてしまうことが多いみたい。どうせならふたりきりになれる場所でイチャつけばいいのに、よりにもよって人目に付きやすい駅でイチャつくカップルが多いのは、なぜなのでしょう?心理カウンセラーの清水おりえさんに聞いてみました。

「人間は“最初の一人”になるのは苦手だけど、“誰かの後に続くこと”は得意なもの。人目に付く場所だと分かっていても、その場でイチャついているカップルがすでにいれば、『ほかの人もイチャついているから大丈夫』と安心し、それに続いてしまう…というのが、駅でイチャつくカップルが多くなる現象のカラクリ。また、駅には太い柱や広いスペースの壁など“もたれかかって親密な話をしやすい場所”が多いことも、イチャつくカップルが発生しやすい原因のひとつ。親密な話をするには必然的にお互いの顔を近づけることになりますから、顔を近づけることで『好き』という感情がより高まりやすくなって、たわいない内容の話をしていたとしても、自然とラブラブモードになってしまうのです」

駅の構造も関係していたとはビックリ!確かに柱や壁にもたれかかって、イチャついているシチュエーションは多いかも…。また、清水さんによると、「駅でイチャつくカップルは、女性側が彼に対して積極的な気持ちになっているケースが多い」とのこと。

「男性は相手の女性の気持ちが盛り上がっていないと、なかなか自分からイチャつきモードにはなれないもの。そのため、女性側が『彼のことをもっと知りたい』、『彼との関係をもっと深めたい』と積極的な気持ちになっていることが、駅でイチャついているカップルに見られる特徴といえます。イチャつきモードに突入している時は、まさか自分たちが周囲の人々にドン引きされているなんて、夢にも思わない…むしろ自分たちを“愛し合っている恋人たち”と、ポジティブなイメージでとらえているため、周りの視線なんてお構いなしになってしまうのです(笑)」

なるほど。完全にふたりだけの世界に浸ってしまっているわけですね…。まさに“恋は盲目”状態(苦笑)。

ところで、駅でイチャついているカップルというと、はっきり言ってルックスがあまりよろしくない男女であることが多い気が…。アンケートでも、「人前でイチャつくカップルは、ビジュアル的にイケてないことが多いと思う」と答えた女性が65%もいました。これって何か関係があるのでしょうか!?

「ルックスがあまりよろしくない人の中には、“注目されること”に慣れていない人が多いといえます。そのような人は“周囲からの視線”に鈍感になりやすく、結果、人前でイチャつくことにも抵抗を感じにくくなってしまうのです。そもそも『美男・美女』といわれる人は、何をやっても絵になるもの。人前でイチャつくなど、ちょっと大胆な行動に出ても、自然と風景に溶け込んでしまいます。しかし、それと同じことを美男・美女ではない人がしてしまうと、どうしても風景に溶け込まずに浮いてしまうため、通行人の目にも留まりやすく、見た人の記憶にも鮮明に残ってしまうのです」

うーん、確かにイチャついているのが美男・美女なら気にならないけど、ビジュアル的にイケていないカップルだと、ギョッとして見てしまうかも…。とはいえ、誰もが認める美男・美女カップルなんて、そうそういないもの。いくら気持ちが盛り上がっていたとしても、駅でイチャつくのはやめておいた方が無難といえそうです…。(玉乃 雫/verb)

【取材協力】
清水おりえさん
恋愛や社会の人間関係を中心にカウンセリングを行う臨床心理カウンセラー。最新刊『元カレとよりを戻す方法』(PHP研究所)
清水おりえさん公式サイトhttp://www.orie.biz/

【データ出典】
ゼクシィユーザーアンケート「彼の言動やモテる女の条件について」
調査期間/2010/8/19〜8/23
有効回答数/120人(女性)